■images/ev/02_01.jpg ああ……両手首がロープで縛られて、 天井から吊るされた格好になってる。 ギリギリブーツのつま先が床に着いてるけど……。 ぎぎっ…………ぎっ……。 「くっ……ううぅ…………」 手首が痛い。 でも、こんなふうにロープで吊られて、 周りを何人もの男に囲まれてたら何もできない。 「貴様、どこのスパイだ。何をねらってる」 「何を言ってるのかわからないわ。私は道に迷って  この家に泊めてもらおうと思って来ただけなんだけど」 「つまらん芝居はしなくていい。  ねらいはゴールドブリーダーだな。どこの回し者だ」 「企業スパイかもしれん。DK社かM社」 「ほら言え。貴様はどこの何者だ」 「だから言ったでしょ。私はただこの近くを車で走ってただけ。  名前はトレイシー・ロージー」 「そうか。だったら言いたくなるようにしてやる」 ◆flash ■images/ev/02_02.jpg 「ああっ!」 ぎぎっ……ぎぎぎぎっ……。 ううう……SSの1人が、吊るされてる私の身体を鞭で打った。 「痛いっ……何するのよ」 「鞭で打たれるのが嫌なら素性を吐け」 「きゃあああっ!」 ぎぎっ……ぎぃぃっ……。 捕らえたスパイに鞭打ち? どんな古臭い手使うのよ。 こんな原始的な拷問……。 ◆flash ■images/ev/02_02.jpg 「ああああっ!」 「ぎいいいいっ!」 ■images/ev/02_03.jpg 「うううぅ…………。ああ……はぁ……ううぅ…………」 「ふふふふ、どうだ。しゃべりたくなったか」 革のスーツを着てても、かなりつらい。 これを続けられたらたまらないわ。 「これが一番簡単で、一番効果的な自白剤だ」 ◆flash ■images/ev/02_02.jpg 「ぐはああああっ!」 ぎぃぃっ……ぎぎぎっ……ぎぎぎぎ…………。。 ■images/ev/02_03.jpg うううう、逃げる方法は……ないか。 このまま鞭で打たれ続けるしかない。そうなったら……。 ◆flash 「ああああっ!」 ◆flash 「ぎゃあああああっ!」 ■images/ev/02_03.jpg 「うう……ああ…………。あううううぅぅ……」 「まだ言わないのか? もっと鞭がほしいのか」 もうお腹いっぱい。これ以上いらないわ。 そう言ったらやめてくれるのかしら? 「鞭打ちだけじゃ面白くないな。こういうのはどうだ?」 ジィ……。ジィ~ッ………… ■images/ev/02_04.jpg ああっ……。私に鞭を振るっていたSSが、 私が着ているスーツのジッパーに手をかけた。 ■images/ev/02_05.jpg 「やめてっ、私何にも悪いことしてないのに。  それ以上したら訴えるわよ」 「それはこっちの言うセリフだ。  住居侵入、窃盗未遂、傷害。我々の取り調べに偽証もしてる」 「ロープをほどいて! あんたたち何様なのよ!」 「我々は大統領府秘密調査部特別警護隊だ。貴様は何だ?」 「…………トレイシー・ロージー」 ◆flash ■images/ev/02_06.jpg 「あああっ!」 ■images/ev/02_04.jpg 「はああぁ…………。うううぅ…………」 「いい加減に吐け。こっちも暇じゃないんだ」