―――――――introduction―――――――

一人の―――まだ幼いと言ってもいい―――少女。
「まゆ」と名乗る彼女は、出会い系サイトで知り合った男「みくろ」と待ち合わせをする。

だが、待ち合わせ場所に現れたのは、少女よりもさらに年下の―――男の子だった。

急速に惹かれあう「まゆ」と「みくろ」の二人。

しかし、少年は、急激に成長してしまう奇病のために余命いくばくも無く・・・

たった２ヶ月の間に、少年から青年になり、年老い、老衰で死んでゆく恋人との悲しい恋と、
その間に授かった奇跡のような生命を守りたいという、少女の決意。

―――と、切々と語る彼女の手記は、真実なのか、狂言なのか、妄想なのか―――

周辺の人々の証言からは、その綺麗事めいた手記を裏切るような、無惨な現実が赤裸々に語られる。
しかし、それらの端々には、相矛盾する事実が見えかくれする。

―――果たして、周囲の人々の証言は、事実を言い当てているのか―――

２つの語りの間に挿入される、少女の性体験。

―――少女は何ゆえに、事件に身を投じなければならなかったのか―――

その真実を知るのは、ただ一人の人物のみ・・・